中国ドラマ感想~フクロウとにらめっこ

中国ドラマ・映画を知らない人や、どれを見ようか迷っている人向けに、あらすじや感想を紹介していくブログです。時代劇が多め。あまり詳しいネタバレはしないつもりですが、事前に作品内容を知りたくない方はご注意ください。

中国・華流ドラマ

『琅琊榜(ろうやぼう)』感想 41~46話

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東京倶楽部」 サイトより

誉王の過去

いろいろあったが、
今回は誉王(よおう)の見方がだいぶ変わった回だった。

元皇太子に比べたら頭もまわるし能力もあるけれど、
やっぱり自分の利権しか考えてない敵役、
というのが誉王の初めの印象だった。

けれどここへ来て、誉王の生い立ちが分かってくる。
詳しくは言わないが、どうも彼は皇后の実子ではないらしい。

それに、たとえ親王でも後継者になれなければ意味がない、
とすさむ誉王の反応からは、彼の内面がかいま見える。
 

クランクイン!ビデオ」サイト より 誉王

皇宮は皇子にとって、常に品定めされる場所だ。
多くの人がどの皇子についたら得か、
様子をうかがっている。

次の皇帝になる可能性が高いほど人が集まり、
逆に見込みがなければ見向きもされない。
 

まして誉王は、実母がいない不安定な立場で、
養母の機嫌を取ることで生きのびてきたんじゃないだろうか。

そして皇后は、
誉王が皇帝に評価されることに一喜一憂して
育てたんじゃないかという気がする。

まるでお受験に熱を上げて、
いい会社に入ることがその人の価値、
と子供に刷り込んでしまう母親のように。

というのは想像しすぎだろうか。

誉王と皇后は仲が良くみえるけれど、
根っこは帝位への野望でつながっている気がする。

少なくとも誉王にとって最も重要なのは
「皇帝に認められること=皇太子になること」
だったらしい。

その点において、靖王は恵まれている。
彼は愛されて育ち、
彼を彼自身として見てくれる人がいた。

もちろん、そのせいで大変な苦労もしょい込む。
親しかった人を喪うことは彼を深く傷つけた。

それでも、皇帝に見放されても彼には信じる道があり、
そこに価値を見出すことができた。

一方誉王は、
皇帝に認められることが全てだったから、
それを失った時には絶望するしかなかった。

「結局、私は駒でしかなかった」という彼の叫びは、
悲哀を感じさせる。

とはいえ
こんな人が皇帝になったら、
ちやほやする人を取り立て、
苦言を呈する人を遠ざけて、

民を顧みない冷酷な政治を行っていただろう
とも思ってしまうのだが。

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